浴室ドアの交換費用は、どのタイプのドアを選ぶかによって、その金額が大きく変わってきます。それぞれのドアが持つ特徴と、おおよその価格帯を理解することで、自分の浴室と予算に最も合った、賢い選択が可能になります。現在、浴室ドアとして主流となっているのは、主に「折れ戸」「開き戸」「引き戸」の三種類です。まず、「折れ戸」は、ドアが中央で二つに折れ曲がりながら開くタイプで、多くのユニットバスで標準的に採用されています。その最大のメリットは、開閉時に必要なスペースが、開き戸の約三分の一で済むという、省スペース性にあります。そのため、洗い場が狭い浴室でも、ドアの開け閉めが邪魔になりません。価格も、比較的リーズナブルなものが多く、部品代としては二万円から五万円程度が相場です。ただし、構造が複雑なため、レール部分に汚れが溜まりやすく、経年劣化で動きが悪くなりやすいというデメリットもあります。次に、「開き戸」は、昔ながらの一枚板のドアで、室内ドアと同じように開閉するタイプです。構造が非常にシンプルなため、掃除がしやすく、故障が少ないのが大きなメリットです。気密性も高く、浴室の湿気や熱が外に漏れにくいという特徴もあります。価格帯も、折れ戸と同等か、それ以上に安価なものが多く、部品代は二万円から四万円程度です。しかし、ドアを開けるためのスペースが、ドアの幅と同じだけ必要になるため、洗い場が狭い浴室には不向きです。最後に、「引き戸」は、横にスライドさせて開閉するタイプです。開閉時に全くスペースを必要としないため、洗い場を最大限に広く使うことができます。また、バリアフリーの観点からも優れており、車椅子での出入りもスムーズです。デザイン性も高く、モダンでスッキリとした印象を与えます。ただし、三種類の中では最も価格が高くなる傾向があり、部品代は五万円から十万円以上になることもあります。また、設置には、戸を引き込むための壁側のスペースが必要となります。
ドアの種類で交換費用はこう変わる